第48回南筑後臨床麻酔ペインクリニック研究会

3月11日金曜日に 第48回南筑後臨床麻酔ペインクリニック研究会が大牟田で開催されました。奇しくも東日本大震災からちょうど5年目の日でした。
特別講演には米盛病院 副院長の冨岡譲二先生をお招きし、「災害医療の過去・現在・未来」という演題で特別講演をしていただきました。
講演では阪神淡路大震災の教訓を生かし、我が国の災害医療がどのように構築され、また災害時にどのように運用され、また運用された中で新たな問題点を見つけそれに向かい解決策を練ってきたかという経緯を先生ご自身が経験・体験されたことを基にお話しいただきました。災害医療と言う分野は、手術室にこもりがちな我々麻酔科医の中にはすこしピンとこない先生もおられるかと思いますが、遠隔搬送などで被災地から離れた病院での手術などもあることであり、今一度我々も再確認する必要があります。また勤務先の病院が被災した際にはどういった状況で、どういった診療ができて、どういった医療支援が必要なのかということを発信するシステム広域災害救急医療情報システム(Emergency Medical Information System:EMIS)を使って情報を発信しなくては迅速な援助を受けられなかったりもします。このあたりの勉強会を今後行おうかと思っています。
また先生の講演の中で支援の方法はいろいろあり、その中で忘れない、思い続けることも一つの支援であること、また過去の災害での教訓を語り継いだことで多くの命が助かったことなどのお話もありました。我々も日々進化していく医療を追い続けることも大切でありますが、先人の知識も再確認しながら日々の診療に携わって行きましょう。