SFN Neuroscience Meeting2013に参加して

 かなり報告が遅くなってしまいましたが、先月カリフォルニア州San Diegoで行なわれたNeuroscience Meeting2013に参加してきました。

 今回は、脳虚血に対する脳低温療法の基礎実験の為に、年初から来日してくれたMaria Mercedes Tejada Bonilla君の成果発表の為の学会出席でした。


Neuroscience meetingは参加人数が30000人を超える巨大な学会で、5日間行なわれ神経科学領域のありとあらゆるテーマが対象となります。

 麻酔科医の参加は殆ど見受けられないのですが、神経科学領域のBig Nameも参加しますので、脳脊髄保護作用をテーマとして研究をされている先生方にはお勧めです。

 Mercedesは南ドイツニュルンベルグ近郊にあるFriedrich-Alexander-University Erlangen-Nürnberg医学部での修士課程終了後、Miyuki Tauchi-Brück先生と私達麻酔学講座神経麻酔研究室との国際共同研究の一環として、初めての日本、久留米で孤軍奮闘してくれました。永久局所脳虚血モデルと一過性脳虚血モデルにおける局所脳冷却法の保護作用に関して精力的に実験を重ね、今回学会発表するに至った訳です。ポスター発表でしたが、セッション3時間程でのべ40数名からの質問を受け、今後の実験展開について手応えを感じた実り多いものでした。

 学会でしっかり勉強した後は学会の行なわれたSan Diegoを散策です。何度訪れても魅力的な街です。

 

 

 


Mercedesは学会終了後その足でドイツに帰国し、この研究に関する論文執筆並びに新しいプロジェクトに参加して研究を始めています。10ヶ月間という短い間でしたが、私達麻酔科医局員のみならず、高次脳疾患研究所、解剖学講座顕微解剖・生体形成部門、医学部Japan International Medical-ESS Students' Association所属学生とも交流を深め、また久留米や福岡の街にもどんどん飛び出しては皆様に可愛がって頂いたそうです。この場を借りまして御礼を申し上げます。